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私は5~6年前から「The Economist」誌の熱心な読者だ。

すらすらとは読めないけれど,かなりハマって読んでいる。「かなりハマった」のは,それがシックなことだからであり,「ハマって読んでいる」のは,それがとてもシックなことだからだ。
私にとっては週に一度の知的バイアグラ,これで世界についてのさまざまな考えを絶えず取り入れることができるし,妻と議論もできる。
北アイルランドの牛乳の相場下落や,テキサス州地方選挙についての私の論拠は「The Economist」からそのまま来ている。いっぽう妻は,30歳以下の韓国人俳優のことなら百科事典並みに詳しい...。二人の意見はめったに対立することがない(もし韓国で牛乳が不足したり,テキサスでキムチインフルエンザが流行したりすれば話は別だが)。私たちは,良い日も悪い日も,なにやかやありつつも,おおむね「ZEN(禅)」の調和を保って暮らしている...。
つい最近「The Economist」で,2050年の世界情勢についての非常に興味深い記事を読んでいたとき(2050年にも韓国ドラマはあるのだろうか?),新種のテクノロジーに関するページで私は気付いた。101歳の私が,驚異的な進化や,予想される災難に関わる可能性はほとんどないのだ,と。
好きな雑誌が自分と関係のない特別号を出したことに,私は呆然となってしまった。そうか,私はいよいよ年を取り始めている。未来が私の前ではなく後ろにあり,統計学の外へ,これからの世界の外へ,ごくゆるやかに押しのけられていくという,人生で初めての奇妙な感覚を覚えた。

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まだ覚悟できないものの,予約購読を取り消して韓国語の勉強を始めなければならない局面に私はいる。

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私を必要としない2050年の厄介な世界と 「キム ユン チョン」 の「永遠の」世界ではどちらがいいか?正しいのはおそらく妻だ。

ボーナス映像(CMフェスティバル責任編集)




日本の『ゴリオ爺さん』をご存知だろうか?
それは私。

二人の娘を,一人は明治大学,もう一人は慶応大学に通わせていると,二人の娘の社会的上昇を助けるために破産してしまったバルザックの小説の主人公(『ゴリオ爺さん』,1835年)に,次第に自分が似てくるのが分かる。

Mon petit blog en francais幸せ&のびのび暮らしてます,サンキュー パパ!

日本の大学の学費というのは,父親の愛情を本当に食い物にしている。世界中で仮想経済のスキャンダルが起きている今,私が不思議で仕方ないのは,(子ども一人につき)4年間で400~500万円かかる日本の大学の学費が,実際にかかるものへの投資なのか,仮想的財政計画へのゆすりに近い投資なのか,尋ねようとする親が誰もいないということ。
明大の授業は一時間いくら?慶応の図書館で本を一冊読むのはいくら?

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"We strengthen the individual(私たちは「個」を強くする)"と明大は言う
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"Design the Future(未来をデザインする)"と慶応は言う

これらのスローガンには,電通や博報堂の広告コピーの影響があるように思う。パリのソルボンヌ大学では,もはや誰も知らないラテン語の古い格言が冠されなければならない。が,2008-2009年度の学費はなんとたったの169ユーロ(日本円で約22,000円)!

『ゴリオ爺さん』とは逆に,私はまどかにもなぎさにも,日本の財閥の御曹司や米国の銀行マンとは結婚してもらいたくない(特に今は)...。むしろ金持ちの夫など探す必要はない!貧しい羊飼いと結婚したっていいのだ(あまりに貧しすぎて生活できないと分かれば,離婚すればいい)。

26年間,色んな大学で教えてきた私は知っている,多くの(全員ではないが,多くの)学生にとって,大学は何の役にも立たないということを...。

Mon petit blog en francaisMon petit blog en francais二人のゴリオ爺さん

日本の大学が何の役にも立たないことが分かっていてもーやれやれー何もしないよりはましだから...私は払うのだ,底が尽きるまで...。

グルメな追伸

高田馬場の小さなイタリアンレストランで働く二人のシンデレラの,
ヒールの靴と夜会服のために。
古びた建物の地下にあって,入口の見た目はパッとしないけれど,
かまど担当のご主人も,接客担当の奥さんもいい人です!


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居酒屋の雰囲気の「ダイゴ」の店内


19時から早朝6時まで開いてます。
お店で「私(まどか&なぎさのゴリオ爺さん)の紹介で」とおっしゃっていただければ,食後のコーヒーか紅茶がサービスになります!

tel: 03-3365-5447

http://italian-daigo.com/







やれやれ,私の靴がファン・ゴッホの《古靴》やアルチュール・ランボーの詩に出てくる「破れ靴」「風の靴」になってしまうとは。

Mon petit blog en francaisファン・ゴッホ《古靴》 (1887) Mon petit blog en francais《わが靴》 (2009)

詩的な話は別として,新しい靴を買うことに。ティンバーランドは値が張る,それでも私はやっぱりティンバーランド!

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ティンバーランドは本当に好きなメーカーだ。高品質で丈夫なイメージがあるし,アウトドアライフにうってつけ...それに店員さんは若くて親切でクールだし...。唯一の悩みは,入店して周りを見渡せば,他のお客さんはみんな,私と同年代だということ。フォトカタログのモデルより20歳も年かさの,私みたいなオジサンばっかり!

私には美しい哲学がある。靴の底の底まで生きよう。皆と同じ,ファッション・ヴィクティムとして。

(パンツもシャツも私のサイズがちゃんとある,さすが!)
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石垣島で日焼け三昧の2週間を過ごした罰なのか,神様は私を,沖縄から名古屋駅前のチープなビジネスホテルへと一直線にお運びになった。

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一泊4,500~6,000円の日本のビジネスホテルとのつきあいは多い。
全国展開している某◯◯インは便利だけれど,何も知らない,いつでも取り替え可能といった受付の女の子たちを締め付ける,あのピンクの制服が私はどうしても我慢できない。だからできる限りチェーンのホテルを避け,その地方の,ややもすれば斜きかけた安ホテルを利用している。

名古屋ではビジネスホテル「モンブランホテル」に宿泊。アラン・ドロン(70年代)の時代がいちばん繁盛していたと思われる。受付には四つ星ホテルのような黒服の男性,壁は灰色,部屋は老朽化。フランスの監督アラン・レネが活躍していた60年代の白黒映画を彷彿とさせる。

ビジネスホテル暮らしで重要なのは,自分だけの小さな世界を再創造するということ。

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パソコンのデスクトップには娘たちの写真。
飲み物はボルヴィック,ニュージーランドの赤ワイン,沖縄のさんぴん(ジャスミン)茶。
(前日に石垣島で泡盛を飲み過ぎたため,今夜は焼酎をグッとこらえた。)
ひとりきりの夜の食事は,インスタントのトマトスープ,人参の酢漬け,沖縄の生らっきょう,フレッシュトマト,セブンイレブンのミックスナッツとチーズ。
読書を少しとインターネット(スカイプ),これが私の眠れない夜の備え。

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ビジネスホテル暮らしばんざい!

モンブランホテルはセキュリティーが甘い。10階から窓を割らずに飛び降りることも可能なのです。

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女性週刊誌「an・an」(フランスでは「ELLE」かな)から,「ポルノCM」のセレクトを依頼され,本日2/10発売号に掲載された。

依頼されたのは去年の年末。「ちょっとエッチなCMを選ぶんでしょ?」と私は思った。

いやいや,今どきの女性はちゃんと主張するから,観たいものは観たい。
そこでポルノCM。もう春ですから。

誌面で紹介した4本のCMを観るにはここをクリック

ブログ読者の平均精神年齢が11歳半だったらいけないので,
これらのCMは管理することに。

機長と副操縦士が,飛行中にトイレで...というエイズ撲滅CMなどなど,
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