昨日の朝。日本テレビの番組「スッキリ!!」で「世界のCMフェスティバル」2008年のベストCMが紹介されたコーナーをちょっとだけ観た。
うちのロゴを画面で表示してもらったり,イベントスケジュールの告知をテレビ局の方にお願いするには,柔軟さ,駆け引きのうまさ,毅然とした態度が必要だ。
私が直接やりとりをするのは,制作会社の若い人たち(しばしばライバル局のためにも仕事をする)。そして最終的にロゴを消したり,イベント告知を取りやめる決定を下すのは各局の「上の人」だ。私はこれまで何度も腹立たしい思いをしてきたので,今ではフィルムの貸出しをお断りすることもある。

「スッキリ!!」さんとはいつもうまく行っている。CM放映中もロゴが常に見えるし,3月のイベント告知もちゃんとしてくれた。

「テレビで観た!」ことの効果は,全くないとも言えるし,すごくあるとも言える。
これが今年,他局で「世界のCMフェスティバル」のCMをご使用いただく際のモデルケースとなればいいなと思う。

「世界のCMフェス」のCMがテレビ放映されるときの手法について,気が付いたこと:
1) 画面の内側に,さらにワクを重ねるのは,番組スポンサーの「実際の」CMと間違われないようにするため。画面を100%サイズで使えるのは番組スポンサーのCMだけ(忘れちゃいけない,番組を観てもらうためにCMがあるのではなく,CMを見せるために番組があるってことを!)。

2) 画面にいろんな画像や情報が入り込んでいる。うちのロゴが小さく映っている他に,テロップ,国旗,そして画面の中の画面の中の,そのまた中に出演者たちの映る画面がある。(テレビでは,うちのCMはそのままでは放映されず,番組の見世物のひとつという位置づけで放映される。)

3) 視聴者の平均レベルは(間違いか正しいか?)チンパンジー並みとされている。CMのどこがコミカルか先に説明しておいて,後でまた繰り返す。視聴者は何にも分からないとでも言いたげだ!

4) こうした毎日の生放送の,はかない番組ーそれらにはひとつのミスもないーが,何と数多く,大急ぎで作られていることか。制作の人たちは,CMを1本選ぶのに500本の中から選びたいと言い,そのCMの詳細を確かめ,全てを知りたがる。思うに,日本人のちょっと手間ひまかけすぎな完璧主義の面が,番組にミスがあったとき,視聴者から抗議の手紙が送られてくるのを恐れさせているのではないだろうか。何百万人に観られるとなれば,そのリスクは永遠に続く。

番組の制作者は,夜,家に帰ったら,自分の番組は観たくないんじゃないかな...。
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